プロボートレーサーへの道:その過酷さとは?
プロボートレーサーを目指す人々が集まる「ボートレーサー養成所」。福岡県柳川市にあるこの施設では、1年間という短期間で素人をプロに育て上げる特訓が行われます。かつては「ヤマト学校」と呼ばれ、現在は「ボートレーサー養成所」として知られています。この1年間は、体力・精神力ともに極限まで鍛えられる時期であり、どの訓練も簡単ではありません。
筆者が体験した中で特にきつかった訓練を「ランキング形式」で紹介します。これから養成所を目指す方や、興味を持っている方にとって参考になる内容です!
第3位:起床動作訓練
養成所での1日は朝の「起床動作訓練」から始まります。名前だけを聞くと単に早起きをする訓練のように思えますが、その実態はかなり過酷です。以下が主な内容です:
- 廊下ダッシュ
- 靴の履き替え
- 整列時の服装チェック
- 布団の整頓確認
整列時には、布団が少しでも乱れていると教官から厳しく指摘され、やり直しを命じられます。また、真冬の氷点下で行う寒風摩擦は心身ともに過酷。特に冷たい風が肌を刺す冬場の訓練では、多くの訓練生が凍える中で耐え忍びました。
それでも「訓練生としての規律」を叩き込む重要な訓練であり、ここで得た忍耐力がその後の活動にも生かされています。
第2位:合同教練
「合同教練」とは、同期だけでなく先輩や後輩も交えて行う訓練です。数十人が一列に並び、教官の号令に合わせて一糸乱れぬ動きを行うことが求められます。この訓練の主なポイントは以下の通りです:
- 「右向け右」「回れ右」などの動きを一致させる
- 動きがズレると列から外され、反省文の作成や個別練習
- 全員の足音や動きが完璧に揃わないとやり直し
特に筆者は動きを揃えるのが苦手だったため、罰として列から外され、1人で練習を命じられることもありました。この訓練では肉体的な負荷だけでなく、精神的なプレッシャーも大きく、毎月の「合同教練の日」が恐怖の日として記憶に残っています。
とはいえ、この訓練によって団体行動やチームワークの重要性を学ぶことができ、プロのボートレーサーとしての基礎を築くために欠かせないものでした。
第1位:モーター運搬
栄えある(?)第1位は「モーター運搬」です。この訓練は名前の通り、ボートレースで使用するエンジンを運搬するもので、以下の特徴があります:
- エンジンの重量:約40キロ
- 救命胴衣を着用した状態で運ぶ
- 運搬距離:一周またはそれ以上
- エンジンが滑りやすく持ちにくい形状
40キロという重量はそれほど重くないように思われるかもしれませんが、救命胴衣を着ているため動きが制限され、持ちにくさも加わってかなりの負担になります。さらに、一周だけで終わらず、場合によっては複数周を指示されることも。特に体力や筋力に自信がない訓練生にとっては非常に厳しい試練でした。
この訓練を通じて体力の重要性を痛感させられると同時に、ボートレーサーに必要な筋力を鍛える絶好の機会でもありました。
まとめ:厳しい訓練の中で得たもの
ボートレーサー養成所での1年間は、過酷な日々の連続です。しかし、訓練生としての規律や精神力、体力を磨くためには必要不可欠なプロセスでした。今回紹介した「きつかった訓練ランキング」は、あくまで筆者個人の体験に基づくものですが、他の訓練生にとっても同様に厳しいものだったはずです。
厳しい訓練の中にも、小さな楽しみや仲間との絆を感じる瞬間がありました。今後も養成所でのエピソードやボートレーサーの日常について記事を配信していきますので、ぜひお楽しみにしてください!
コメント